☆やまちブログ☆(志ろがねの牧だよ!)

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「山地酪農の日陰樹の話」
 前略、台風21号が過ぎたら、今度は22号が発生、どんどん日本を襲います。
「またか」と嫌になりますが、乾燥で水問題があるときなどは、
嬉しくて感謝の念すら湧きますので、一概に困ったものとは言えませんね。
でも、今年はうんざりです。お互い様ですが、皆様の無事を祈ります。

 今回は牧山作りで大切な、日陰の作り方です。
雑木の森林から乳牛が休む日陰樹を作るのに大切なことは、
牛が休む場所を観察することでしょう。

人が勝手に残しても、休んでくれない場所もあります。
人の都合ではなく、牛の観察から、休む場所を休みやすくしてあげることです。
でも、残す木を何にするかは、そこに生えている木から選択することは
人の都合で良いのです。

牧山の500m級の日陰樹に休む牛たち

クリの木は日陰に向きません。イガが沢山落ちていて、寝られないからです。
でもクリは腐りにくく丈夫で牧柵に最適なので、
そういう場所から切って行けば、牧柵はできるし、良い日陰もでき、
効果があります。また、景観的にも選んでみたいと思います。

残した木が、強風で折れたり、倒されたりして、全部生きられるかどうかも
分かりませんから、一応林や団地で残し、何年か様子を見ながら、
徐々に木を減らしていくことです。切ってしまえばヒコバエが出ても、
牛が食ってしまいますから、牛がいる限り、二度と成長はできません。

ですから慎重にしなければならないのです。
でも、真夏日の殺人光線から牛を守るにはどうしても、日陰樹は必要なのです。

こうした人為的な操作で、必要なことは観察です。
間違えれば取り返しがつかないことになります。

放牧についても普通は、放せば放牧ですが、広大な牧山全部を
区切らずに牛に任せて、管理してもらうような発想は、山地酪農的なことです。
山地酪農での放牧は、運動のためや、日光浴のためだけではありません。
あくまでも生産現場は牧山放牧地なのです。
ここが決定的に通常の酪農と全く違うところです。

夢中で草を食む牛たち(嬉しい!)

この牧山が牛乳の生産現場であり、牛たちが殆どを管理して、
腹いっぱいになって帰って来てくれる。酪農(楽農?)の事です。

野草で勝負の牧山と、収穫目的の採草地とでは、当然草の種類が違うのも、
山地酪農だからです。なぜなら
牧山は、日生産量が問題になりますが、採草地は刈り取った時の
生産量が問題なのです。採草地は大きく成長する草
で無ければ対象になりえません。

野草には二ホンシバのように、丈は大きくなりませんが、
日の生産量は牧草や誰にも負けない草があります。
3回刈りの牧草以上にトータルでは負けないのです。
そして、季節変化が自然にスムーズにできるのです。
(この素晴らしさが分かって貰えないことが理解できません。)

一般的には牧草地に放牧ですから、刈り取れるくらいに成長した牧草地で
狭く区切ってわざと過放牧にします。牛が好まない草になっていますから、
強制的に食わせるためです。草がなくなったことを確認したら、
次の狭く区切った草地に移動させます。
これを輪還(りんかん)放牧と云います。

山地酪農ではシバが主体の野草の牧山に自由にさせます。
日々激しく食われることに堪えられる草のみが、繁栄するのです。
生産量は少なくても、細々と命をつないでいる草(オオバコなど)
もありますが、そう云う草も牛乳の季節の味を醸し出してくれる
要因でもあります。沢山の種類の草が季節によって入れ替わり、
春草・夏草・秋草と自然に変化します。

また採草地では極悪草のギシギシなども、牧山では全く気になりません。
これはまだ若いうちに食われてしまうからです。

そんな牧山を牛たちが好きにコース取りをして、
上手に管理してくれるのは、美味しい草だからどんどん
食うからなのです。
牧山中のコースを牛が勝手に自由に決めているのです。

実は教えたのではなく、牛にはそういう能力があるのです。
素晴らしい能力です。

真夏の殺人光線から牛を守るためには、草地に隣り合わせて、
日陰があれば理想的ですが、それは中々難しいことです。
水が飲みやすく、日陰が適度にあって、草が食いやすい状態を
作れば、良い経営は間違いないことになります。(笑)

美しい紅葉の前で、夜の搾乳を控えて、草をかっ込む牛たち。
ここは採草地で、日陰はありません。


刈取り用の牧草地ですが、今からは刈り取れるほど成長しませんので、
補食放牧しています。この秋は村内に20ha以上ある借地の採草地に
来年の収穫のために充分に堆肥をまく予定です。お元気で!
| 頑固オヤジ | 志ろがねの牧 吉塚公雄 | 10:55 | comments(0) | trackbacks(0) |









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